靴修理に使用する部品材料について

靴の修理はどこに出しても同じではありません。
安価でロークオリティーの材料を使っている修理店舗も実際に皆無ではありません。

靴修理にはどういった材料を使っているのでしょうか?弊社で使用している部材(修理で使用する材料)を例にとって案内します。

ピンリフトの部材

修理のご依頼がおそらく一番多いピンリフトで使用している部材についてです。

ピンリフトを製造しているメーカーは日本海外と実はいろいろとあります。弊社で使用しているのはトピー社のカサーリリフトです。

トピー社はフランスの靴修理用品を専門的扱っている会社です。実に80年以上にわたって靴修理用品を製造してきました。

トピー社が製造するカサーリリフトの特徴はいくつかあります。

  1. 耐摩耗性が高い
  2. 肉厚
  3. きれいな仕上がり

安価なピンリフトは材料も質があまりよくないものが多く、減るのがとても早いです。
カサーリリフトの素材は硬質ウレタンで純度の高いものを使用しています。耐摩耗性が高く安心のピンリフトになっています。

市場で一般的なピンヒールは5㎜厚ですがカサーリリフトは6㎜と肉厚なため5㎜厚のものに比べて減るのが遅く、長持ちします。

またピンリフトを取り付ける際にはリフトの外周を靴に合わせて削ります。カサーリリフトの仕上がりはとてもきれいですので、靴オリジナルのデザインを損なうことがありません。

ルブタンやマノロに使われているリフトも実はカサーリリフトです。

メンズリフト

次に男性のビジネスシューズやローファーを修理する際に使う紳士リフトについて案内します。

紳士リフト使用しているのはビブラム社(VIBRAM)のアリエルリフトとサンライズリフトになります。

なぜ2種類あるかというと紳士リフトには7㎜のものと10㎜のものがあるからです。スコッチグレイン(ヒロカワ)や一部のバーバリー革靴には10㎜タイプのものが多いです。

ビブラム社は様々なソールを作っていることで有名です。ダナーブーツのソールもビブラム製となっています。

アリエルリフト、サンライズリフトともに耐摩耗性が高く滑りにくい仕様になっています。またソールにビブラムのロゴがつくのも特徴です。

ハーフソール

ハーフソールは半張りとも呼ばれます。靴のソール前部が減ってきたり、滑りやすかったりする際に付けるのがハーフソールです。

ハーフソールは靴部材の中でも実にバリエーションに富んでいます。

弊社仕様のハーフソールはビブラム製のものになります。こちらものソール全面にビブラムの小さいロゴが入ります。